幸せを呼ぶ浄願寺の狸 ハゲさん

幸せを呼ぶ浄願寺の狸「ハゲさん」の新しいデザインが決まりました!

(注)今後広報物に使用する際に、表情や動き等が変わる場合があります。

2025年7月1日から8月25日まで募集を行い、26件の応募があった中から、美濃吉広さん(市内丸亀町在住)の作品が選ばれました。おめでとうございます。
今回の選考に当たっては、コミュニティ協議会役員等による選考委員に加え、アドバイザーとして穴吹デザインカレッジ産学地域連携センター長の西尾通哲氏に技術的な意見を求めながら、最終候補3作品を絞り込み、その上で、「ハゲさん」が小学2年生の教材に採用されていることを踏まえ、新番丁小学校にご協力いただき、1、2年生の生徒さんに投票してもらい、採用作品が決定しました。
新番丁小学校の子供たちとも一緒に決めた、オリジナリティあふれるデザイン、地域の皆さんに一層愛されていくことでしょう。

デザイン表彰式

幸せを呼ぶ浄願寺の狸「ハゲさん」の新しいデザインの表彰式を行いました。

このたびの選考の過程では、独創的な作画が審査員一同の注目を集めた作品があり、審査員特別賞を贈ることになりました。
表彰式は、9月18日、四番丁コミュニティセンターで行われ、最優秀賞(採用作品)に輝いた美濃吉広さんと、審査員特別賞の谷内結弦さん(新番丁小学校1年生)に、四番丁コミュニティ協議会の稲毛会長から、表彰状と賞金等が授与されました。おめでとうございます。

ハゲさんものがたり

むかしむかし、高松の浄願寺に1ぴきのタヌキが住みついておってな、人々は、「ハゲさん、ハゲさん」と呼んでおったんだそうな。

ある日のこと、ハゲさんダヌキが1軒のみすぼらし家の前を通りかかったとき、中から「なあ、ばあさんや、正月が来るのに金がないので餅もつけへんなあ。浄願寺さんへお詣りにも行けんなあ・・・」と、ため息をつきながら話す声が聞えてきたんじゃそうな。
ハゲさんは、むしょうに2人のことが気の毒になってしまって、後のことは何も考えずに「じいさん、わしにまかせておけ」と言うてしもうたと。

約束はしたものの、金をつくるあてのないハゲさんは困ってしもうて、タヌキ友だちの所へ相談に行ったそうな。
それでもいい考えがなかなかうかばなんだ。そこで友だちは、「こうなったらしょうがない。お前が何か金目の物に化けてしまえ」というので、ハゲさんは、じいさんの家の前で金の茶がまに化けたんだと。
じいさんはよろこんで、さっそくその金の茶がまを金持ちのごいんきょさんに売り、それで正月の用意をしたそうな。

さて、金の茶がまに化けたハゲさんは、すぐにごいんきょの所から逃げ出そうと思ったが、毎日、朝、昼、晩と金の茶がまを手にして、うっとりしているごいんきょの顔を見ていると、どうしても逃げ出すことができなんだそうな。
ところがある日のこと、ごいんきょが金の茶がまに水を入れて火にかけたんだと。
はじめのうちは、水が入っているのでそれほどでもなかったのじゃが、だんだんあつうなってきた。ハゲさんは、必死でがまんしていたが、どうにもこうにもがまんができんようになってしもうた。「あっちっちい」とうとうハゲさんはひめいをあげ逃げ出したんだと。

ハゲさんは、家へ帰ってよくよく見ると、今までふさふさとはえておったかみの毛が焼けてしもうて1本もなくなっておった。

ハゲさんが泣きながら寝ていると、浄願寺のおしょうさんが来て、鏡餅を三つくださってなぐさめてくれたんだと。
今でも子どもたちは「いま泣いたのだあれ…。お鏡三つで笑うた」と歌っているんじゃそうな。

(四番丁連合自治会創立30周年記念誌より)

高松市中央公園の「ハゲさん」石像(令和7年5月撮影)

キャラクター募集について※募集期間は終了しております。